胃痛の概要

一般的に胃痛はみぞおち辺りの痛みを表現する際に用いられることが多い言葉です。
胃痛では様々な種類の痛みがあり、痛みの種類は原因となる病気などによって異なることがあります。
例えば、鋭い痛みが走り胃がキリキリする痛み、ギューと締め付けられるような痛み、じわじわくる継続する痛みなどです。
胃痛の原因
胃痛の要因には様々な可能性があります。
例えば脂質の多く含まれる食品を大量に食べたりお酒を多く飲んだ場合に、胃酸が多く分泌され、胃の粘膜が傷つき、その結果胃痛につながることがあります。
また、ストレスを受けると、胃を含めた消化管をコントロールする自律神経が影響を受け、胃酸が多く分泌されることで、胃の粘膜が傷つき痛みにつながります。
さらにピロリ菌感染によって粘膜が傷つき胃痛につながることもあると言われています。
その他様々な疾患により胃痛が引き起こされることがあります。
胃痛に関連する疾患
逆流性食道炎(GERD)
逆流性食道炎は胃液や胃の中の食べ物が食道に逆流することにより引き起こされる病気です。
通常、食道と胃の間は下部食道括約筋によって閉じられていて、食べ物を飲み込んだ時にのみ開いて食べ物が食道から胃へ運ばれます。
この下部食道括約筋の機能が正常に働かなくなると、胃酸と呼ばれる酸性が強い液が食道に逆流します。
急性胃炎
きりきりとする胃の痛みが特徴で、細菌やウイルスの感染に加え、暴飲暴食やストレスなどが原因となることもあります。
慢性胃炎
主にピロリ菌感染によって引き起こされますが継続的な暴飲暴食やストレスが原因となることもあります。胃の粘膜が継続的に傷つくことにより、粘膜の修復が間に合わなくなります。
胃・十二指腸潰瘍
胃酸の分泌がピロリ菌の感染などで過剰となり、胃・十二指腸の粘膜が胃酸によって傷づけられ炎症が起こり潰瘍ができた状態です。胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因の7割程度がピロリ菌によることがわかってきています。
また胃や十二指腸の粘膜は通常胃酸から守る機能を持っていますが、これらが何らかの要因で弱まることによってバランスがくずれたことによっても発症します。
胃痛の検査

胃痛では診察や胃内視鏡検査を通して原因を特定することが重要となります。そして特定した原因によって適切な治療や日常生活の改善を行っていきます。